● 天沢寺


天沢寺

奈良時代に高僧行基が開いた、楊津院(やないづのいん)の後身と伝えられています。
東大寺の大仏建立等につくした行基は、伊丹の昆陽寺をはじめとした四十九院を建て

ていますが、楊津院もその一つです。
境内の石灯籠には応永10年(1403)銘が入っています。この時期の石灯籠としては

県下でも稀な例であるため兵庫県指定文化財になっています。



応永10年(1403)銘の入った石灯篭は、室町時代の特徴がよくあらわれる県内では数少ない御間型(おあいがた)の灯篭として貴重なものです。


春日神社

 

 天沢寺に隣接する春日神社は、宝塚市の清荒神清澄寺拝殿裏の森や箕面市の滝安寺や勝尾寺と並んで、学術的にも貴重な、北摂山間盆地を代表する森林です。

 松林や雑木林は、長い歳月を経て移り変わり、400~500年かかって安定した「極相林」と呼ばれる、その地域特有の森林となります。

 八阪神社の森は極相林であり、町内に現存する貴重な湿原や植物群とともに環境の指標ともいえるものです。

 

 樹種は、シイとシラカシが多く,他にアラカシ、カナメモチ、ヤブツバキ、ネズミモチ、サカキなどで構成され、郷土の森と称するにふさわしいものとなっています。


天沢寺・春日神社の紅葉